読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

フリーマーケットにいったこと

 ぼくはきのう、おかあさんとフリーマーケットというのにいきました。そうしたら、ふしぎなおみせやさんがありました。そのおみせのどこがふしぎかと言うと、ほかのおみせはどこもシートのうえにすきまなくたくさんしなものをならべてるのに、そのおみせには、小さなぶひんみたいなものが一つおいてあるだけでした。
 ちょっとふとって、大きなサングラスをかけているおみせのおじさんは、すごくようきそうな人でした。ぼくたちにきづくと、大きなこえをかけてきました。
「ヘイ、いらっしゃい」
 おじさんは、ちらっとサングラスをずらしてぼくを見ると、ウインクして、それからロックスターみたいに手をかおのまえでちゃちゃっとうごかしました。
「いらっしゃい」とおじさんはもういちど言いました。
「いらっしゃいといって、おじさんのおみせはなんにもうっていないじゃない」
 ぼくが言うと、おかあさんはこわい目であたりをきょろきょろして、ぼくのうでを一かいぐいっと引っぱりました。
 おじさんは、ニヤリと笑って、ぶひんみたいなものをゆびさしました。
「それ、うってるの?」とぼくはききました。
「40まん」とおじさんは言いました。
「40まん?」とおかあさんが言いました。
「いったいなぁに、それ」とぼくはまたききました。
「いカメラ」とおじさんはかっこつけたかんじで言いました。
「え?」とぼくはびっくりしました。
「いカメラ…のすごいやつ。さいきんのやつ」とおじさんは言いました。
「すごいやつ?」とぼくはたくさんききたいことがありました。
「カプセルのやつ。40まん」
 そう言っておじさんは、おかあさんにむかってうえむきの手をだして、40まん円をさいそくしてきました。
 ところが、とつぜん、なにかにきづいたおじさんは手をひっこめて、いカメラをとってポケットにしまうと、そっぽをむいてしまいました。
「グッチさん、またですか」とうしろで声がして、ぼくとおかあさんはびっくりしてふりかえりました。
 おいしゃさんとかんごふさんが、おこったようなかおをして、立っていました。
 そのあと、おじさんはつれていかれました。


先生からのコメント
「さっき病院で飲んだカプセル型の胃カメラをすぐに吐き出してフリーマーケットで売ろうとしているおっさんかなと思ったらグッチさんでした」という話だね。雨上がり決死隊と、あとTBSラジオって知ってる?