書評
鳴雪自叙伝 (岩波文庫) 作者:内藤 鳴雪 発売日: 2002/07/19 メディア: 文庫 制度や文化の違いはあれど、昔の人の感覚や営みが今の人と比べてそれほど変わらなかったとかは、知れば知るほどいいというか、何度も繰り返し知っていかないと、すぐに実感から遠く…
揺れうごく鳥と樹々のつながり (フィールドの生物学 25) 作者:吉川 徹朗 発売日: 2019/03/29 メディア: 単行本 このご時世、マイクロツーリズムなんて言葉も注目されているが、当地に住んでいても顧みられないものというのは沢山あって、遠出して求めている…
「馬」が動かした日本史 (文春新書) 作者:明弘, 蒲池 発売日: 2020/01/20 メディア: 新書 古墳時代、王宮に仕える大工の名人がいて、「自分はミスをしない完璧人間で逆に苦労が多い、巨乳は肩がこるみたいな感じ」などと凄くいやなアピールをしてくるので、…
木工少女 作者:濱野京子 発売日: 2020/01/10 メディア: Kindle版 この前ツイッターで、あるおじいちゃんが亡くなって、孫が棺にじゃがりこを納めたので何かと思ったら、二人は家族に見つからないようによく食べていたということで、さらに後日、そのおじいち…
ケベックの女性文学―ジェンダー・エクリチュール・エスニシティ 作者:山出 裕子 メディア: 単行本 このブログはかつての自分に書いているようなところがあるので、いちいち説明もしていきたいけれど、カナダの公用語は英語である。ただし、フランス系の植民…
ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実 作者:ベン・マッキンタイアー 発売日: 2011/10/22 メディア: 単行本 スパイにまつわるものをいろいろ読んでそのことを考えているうちに、小説に書き込もうかというぐらいに根ざしてきたと思い、さら…
柳田国男全集〈31〉 (ちくま文庫) 作者:柳田 国男 メディア: 文庫 最近、訳あって自分勝手に本を選んで字数も気にせず書評を書いたらすごく快く、やはり自分は書くのが好きっていうか、そればっかり楽しくて生きているし、いつからか全てそこに還ってくるよ…
ワインズバーグ・オハイオ (講談社文芸文庫) 作者:シャーウッド・アンダソン 発売日: 1997/06/10 メディア: 文庫 大江健三郎が綿矢りさに贈ったとかいう大野晋の『古典基礎語事典』「ながむ」の項にこうある。 ながむ 長い時間じっとひと所に目をやっている…
ちーちゃんはちょっと足りない (少年チャンピオン・コミックス・エクストラ もっと!) 作者:阿部共実 発売日: 2014/05/08 メディア: Kindle版 ベンヤミンは友人のショーレムに宛てた手紙のなかで、カフカ作品の登場人物についてこう書いている。 第一に、人…
短歌の友人 (河出文庫) 作者:穂村弘 発売日: 2013/05/17 メディア: Kindle版 謝りに行った私を責めるよにダシャンと閉まる団地の扉 小椋庵月 一読して、面白いなと思った。歌自体も悪くないのだが、それ以上に魅力のポイントがただ一点に集中していることが…
短歌の友人 (河出文庫) 作者:穂村弘 発売日: 2013/05/17 メディア: Kindle版 謝りに行った私を責めるよにダシャンと閉まる団地の扉 小椋庵月 一読して、面白いなと思った。歌自体も悪くないのだが、それ以上に魅力のポイントがただ一点に集中していることが…
アイヒマン調書――ホロコーストを可能にした男 (岩波現代文庫) 発売日: 2017/08/19 メディア: 文庫 一刻も早く風呂の掃除をして風呂に入らなければ明日朝からの仕事がつらい。シャワーだけでは疲れは絶対にとれないから、湯を張らなければいけない。仕事は忙…
シュリーマン旅行記 清国・日本 (講談社学術文庫 (1325)) 作者:ハインリッヒ・シュリーマン 発売日: 1998/04/10 メディア: 文庫 ホメロスの詩『イリオス』は、トロイア戦争について書かれてます。戦いに勝って置いてあった敵方の大きな木馬をお祝いに持ち込…
BLACK BOOK 蔵人独白作者:真木蔵人発売日: 2008/07/16メディア: 単行本 こいつがなにか喋りだしたら真剣に聞かなくちゃいけない。心からそう思わせてくれる人を、みなさんは何人知っていますか。 ぼくの場合は、まず、なにがなんでも松本人志でした。松本人…
生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)作者:伊藤 聡発売日: 2010/01/19メディア: 新書 なんとなく、分別のあるでも気さくないい大人のイメージをみんな持っていると思う。そしてみんなが抱くそのおじさんのイメージは似通ってて、休日はラコステのポロ…
風間亭やんわりの漫画落語傑作選作者:風間 やんわり発売日: 2009/08/26メディア: 単行本 なんかコレについて詳しくなろうかな、なっちゃおうかなって思うことが人間よくある。で、本屋さんで入門本をパラパラッと見て、「おっなんかおもしろそうじゃん」とか…
対話の回路―小熊英二対談集作者:小熊 英二発売日: 2005/07/01メディア: 単行本 今日は、製本の限界に挑戦することで知られる小熊英二さんです。『<民主>と<愛国>』や『1968』を読む気がしない僕も、対談本なら足を組んで読むことができるよ。 色々と…
まことちゃん (1) (小学館文庫)作者:楳図 かずお発売日: 1998/12/12メディア: 文庫まことちゃん 文庫 全12巻 完結セット (小学館文庫)作者:楳図 かずお発売日: 2011/02/28メディア: 文庫 例えば百年後に人間は、僕達はなんてしょぼいことばっかりしてきたん…
ぼのぼの 31巻(バンブー・コミックス)作者:いがらし みきお発売日: 2009/07/27メディア: コミック まず僕が言っておきたいのはね、31巻と32巻の帯についた券をハガキに貼っつけて感想を書くと、バスタオルが当たるということなんですよ。そしてハガキに…
歴史を変えた!?奇想天外な科学実験ファイル作者:アレックス・バーザ発売日: 2009/08/25メディア: 単行本 一時期のことなんだけど「まじめにバカをやるんだ」っていう子たちがいっぱい出たよね。あれはなんだったのかな。キャンパスで缶蹴りしたり、よく覚え…
地上最強への道―大山カラテもし戦わば (ちくま文庫)作者:大山 倍達メディア: 文庫 戦績にゴリラやクマ、マフィア、指名手配犯が並んでいるだけで、人生はとても豊かになると思う。また、ライオンやトラと戦わばという詳細なシミュレーションはいやが応にも一…
マンガ 物理に強くなる―力学は野球よりやさしい (ブルーバックス)作者:関口 知彦 (原作)発売日: 2008/08/21メディア: 新書 僕の高校時代といえば、理系に歯が立たない試験の日々でした。どうにもこうにもやる気がせず、数学と化学と物理のテストは、試験官の…
フルタイムライフ (河出文庫)作者:柴崎 友香発売日: 2008/11/04メディア: 文庫 僕は仕事をしたことないどころか、最近よくすれ違ってそのたびに挨拶をしてくる「仕事」というものに対して、いけないなと思いながら無視しています。僕は仕事について全然知り…
のぼるくんたち(1) (アフタヌーンコミックス)作者:いがらしみきお発売日: 2018/12/21メディア: Kindle版のぼるくんたち 2 (ワイドコミックス)作者:いがらし みきおメディア: コミック まずみなさん、自分がジジイババアになった時の理想のスタンスを紙に…
猿飛佐助 (ちくま文庫)作者:杉浦 茂発売日: 1995/07/01メディア: 文庫 もう死んじゃった杉浦茂先生の『猿飛佐助』というマンガです。先日行った本屋さんで「それゆけ妻夫木くん 戦国武将本 大特集コーナー」があったのですが、その中にコレが入ってたのがお…