読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

コンペイトウ

 5月5日 こどもの日、チンチンにコンペイトウを埋め込んだナンバーワンホストが、泌尿器科もやってる病院に担ぎこまれた。猛スピードで走るストレッチャーに乗せたまま、チンポ直しの凄腕メガネ医師が白衣で尋ねる。
「コンペイトウを入れたのはいつ!?」
「ひな祭り」
「どうして入れたんだ!」
「全ての女のため……そして何よりあいつら コンペイトウのためにさ。そんなことよりドクター、俺は助かるんだろうな!」
「わからん!」
「くそっ、生活リズムがバラバラだ!」
 ナンバーワンホストは悔しそうに腿を叩き、集中治療室の扉をバーンとぶつかり開く形で緊急手術が開始された。ストレッチャーが完全に静止する前にもう、少し手術していたという。
 そして二時間が経過した時、「コンペイトウ取り中」の赤いランプが消えた時、外で待っていたコンペイトウたちは立ち上がった。寝ている緑色のコンペイトウは肩を叩かれると寝ぼけた顔で「終わったの?」と言った。
 コンペイトウ達がドキドキしながら、扉を囲むように待っていると、医者が出てきた。ワッと駆け寄るコンペイトウたち。
「先生! ナンバーワンホストさんは ナンバーワンホストさんは助かったの!?」「助かったんだよね!?」「ね!?」
 メガネの医者は何も言わず、首を振って立ち去った。
 コンペイトウたちはその姿をぼんやり見送って、そのあとおろおろ不安げな顔つきでお互いに見つめ合った。ピンク色のは泣きそうになって、二つの手を丸めて一つずつの目にあてがって、グスグスしながら下を向いてしまった。みんな口をゆがめながらそれを見つめて何も言えなかった。
 突然、扉の窓に影が映った。細身のスーツのシルエット、そしてあのツンツン跳ね上がった長い髪は、間違いなく店頭の顔写真のままのナンバーワンホストさん。
「ナンバーワンホストさん!」みんな一斉にすがりつくような声を張り上げて、コンペイトウはぴょんぴょん跳ねた。「僕たち、来たよ!」
 ドアがバーンと勢いよく開いて、姿を現したナンバーワンホストは下半身丸出し。そして問題のチンチンは。チンチンはどうなった。チンチンは、真っ黒くろけで五倍ぐらいに腫れ上がり、丸々して悪い汁がポタポタ出ていた。コンペイトウたちは息を呑んだ。
「あ くさいっ」
 ナンバーワンホストは誰かのつぶやきを聞くと、鬼のような形相でワンステップし、緑色のコンペイトウにローキックを放った。
「うわーーん!」
 コンペイトウたちは廊下の角っこに固まって、頭を抱えてしゃがみこんだ。その後ろから、汁をはね散らかしながら、ナンバーワンホストは蹴りを入れ続けた。