25人の白雪姫

 34人のババアによって78個の毒リンゴを食べさせられた25人の白雪姫は、そんなに毒リンゴをばくばく食べるなんて凄くいやしい奴らだと思う。そりゃ倒れるよ、一人3個だもの。おい、4個食った奴もいるだろ! まったくしょうがない。
 そのため、ざっと見て900人はいると思われる小人もかなり困ってしまった。ガラスの棺はちょうど25個あったので、とりあえずそこに放り込んだ。
 ちょうど遊びに来ていた1人の博士は文献を読み漁り、こいつらは王子様がキッスをするまで目覚める気が無いとわかるや否や、「白雪・ベロベロキッス・マシーン25(トゥウェンティーファイヴ)」を開発することに成功した。このマシーンは、一人暮らしの冷蔵庫ほどの大きさの本体から、自由に動く25個のアームが伸びており、その先に物凄くリアルな王子様の顔がくっついている。ひとたびその唇に口付けされると、かなり激しい舌使いで小一時間ほど迫り来るので、もうその日は風呂も入らずに寝てしまいたいという。
「では、マシーン作動します」
 博士がたった一つあるボタンを押すと、王子様アームはそれぞれ、顔認識機能によって25人のもとに伸びていった。まさに棺に迫ろうという時、博士があることに気付いた。
「おい、蓋開けてねーじゃん!」
 そう、ガラスの棺の蓋を開けるのを忘れていたのだ。しかし、王子様アームは止まらず、やがてガラスの棺に口付けした。そして、
「オトナノ・キッス・ヲ・シッテルカイ」
 という音声が本体の方から聞こえると、一斉に舌を出してガラスの蓋をベロベロ舐め始めた。あんまりベロベロ舐めるので、本当に「ベロベロ」と音がするぐらいだ。
 キャンセル機能はつけていないので、このまま小一時間待たなければならず、ざっと見て900人ほどいる小人と博士は、25本の王子様アームがベロベロとガラスを舐めているのを横目で見ながら聞きながら、とりあえずお昼にすることにした。


参考:http://q.hatena.ne.jp/1213941881
 なんかみんなやってるので、本当に適当にやってみました。